【ちいさな独裁者】偶然手にした権力はあまりにも重かった

<「ファミリー劇場」公式サイトより>

時は全世界を舞台に総力戦が行われた第二次世界大戦の末期。

アメリカが参戦して勢いづいた連合国により、ドイツ・日本・イタリアから成る枢軸国側には敗戦が色濃く脳裏をよぎります。

ドイツでは補給路などを絶たれた兵士たちによる略奪など、民間人をターゲットにした戦争犯罪が相次いでいました。

そんな中でドイツ軍の惨状を目の当たりにしていた兵士ヘロルトは部隊からの脱走を図り、なんとかこれを成功させます。

ヘロルトは命からがら逃げ延びた結果、いつの間にか誰も人のいない無人地帯へと足を踏み入れていました。

そしてヘロルトはそこでナチスの空軍将校の軍服を見つけます。

軽い気持ちでこの軍服を身に纏ってみた彼は彼を本物の上官だと信じた上等兵、フライタークから指揮を取るよう懇願されました。

そこでヘロルトは「このまま将校になりすませばいいんじゃないか?」と思いつくのです。

ヘロルトは自分が着ている将校の軍服の威光、そして巧みなレトリックを使いこなし、道中で目にした兵士らを次々と自らに服従させることに成功します。

彼は「ヒトラーの特使」であると自称し、道中で身分証明を迫られてもその嘘で自らの偽装を守り続けました。

そして段々と気を良くしていったヘロルトの行動は次第にエスカレート。

脱走兵収容所の指揮官に任命されるや否や、収容所内の秩序を守るというでっちあげで大量殺人を行います。

しまいには「即決裁判所」という機構まで作り上げ、自らの部下をも次々と処刑してしまうのです。

そんな『ちいさな独裁者』の真に恐ろしいところは、この映画が史実に則って制作されたという点。

映画内の時系列と同じく1945年に実在したヴィリー・ヘロルトが引き起こした事件がモデルになっています。

本映画は2017年9月に開催された第42回トロント国際映画祭で初上映されると世界的に注目を浴び、日本でも吹き替え版が上映されるほどの反響を呼びました。

日本語吹き替え版で主人公、ヴィリー・ヘロルトを務めるのは大人気声優の杉田智和さん。

『銀魂』で坂田銀時を務めているのはみなさんもご存知でしょう。

また最初にヘロルトを上官だと信じ込むフライタークは、こちらも吹き替え実績の多い多田野曜平さんが務めるなど、豪華声優陣がキャスティングされました。

一脱走兵の若者が猟奇的な独裁者へと変貌していく様は、権力の持つ恐ろしさを暗示しているとも言えます。

そんな『ちいさな独裁者』をぜひお見逃しなく!

*本サイトは映画『ちいさな独裁者』の公式サイトではございません。

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